きわめて儀式的であり、能楽の源流とされる「翁」。しかし、この「翁」は様々な謎につつまれています。その成立や詞章の意味するところなどは、今なお明らかになっていません。
これまでも様々に議論されてきた謎の翁。その原型は、神道や仏教が日本で発展するよりずっと古い、縄文時代にまで遡る古層の神・精霊にあるともいわれます。
異なった宗教を包含し、自然と共生する姿として立ち現れてくる「翁」を、いま一度見直すこと。揺れ動く現代に生きるわたしたちが忘れてしまっている重要な手掛かりがそこにはあるのではないでしょうか。
公演と展覧会の両輪で「翁」を見つめ直します。
翁プロジェクトは、能楽シテ方5流による「翁」公演と、能面や能装束を中心とした展覧会を両輪として、「翁」を見つめなおし、世界に発信するものです。
そして、これらの取り組みでの「翁」体験を、より奥深い世界へのアプローチへとつなげていくべく、シンポジウムの開催と『翁の本』シリーズの制作をしております。
クレジット
企画に関するお問い合わせ:こちらから