※翁プロジェクトは、3日間にわたる特別公演「祈りのかたち」の初日に上演された「翁」公演について、シンポジウムの開催、特別ブックレットの制作、ダイジェスト映像の制作の実施で連携しました。
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演目 | 翁(ダイジェスト)
東京・観世流公演にあわせて、ブックレットを制作しました。観世清和師をはじめとするご出演の方々のインタビューなどが収録されています。ぜひ、あわせてご覧ください。
番組
江戸幕府の能楽を担っていた四座一流(観世・金春・宝生・金剛・喜多)の筆頭であったのが観世流です。
今回の公演は、皇居の豊かな自然を背景に観世流の「翁」が実現する貴重な機会となりました。
それゆえ、本公演は、観世家のゆかり深い里帰り公演と言うこともできるでしょう。
江戸時代、江戸は、各大名家や旗本などの庭園が数千に及ぶ、世界的にも特異な庭園都市でした。こうした種々の緑地の中心に位置するのがかつての江戸城、現在の皇居です。
なかでも注目されるのは吹上御苑の森です。吹上御苑は、明治維新以降、日本庭園やゴルフ場がつくられたものの、昭和14 年頃より、昭和天皇のご意向によって庭園管理をやめ、自然にまかせることとなりました。これにより、東京の中心に、都内としては極めて貴重な原生林の如き森林が生成しました。いまやほとんど失われてしまっている、東京の原風景としての武蔵野の森が、東京の中心では再生されているのです。この森は、絶滅危惧種や、都区内では絶滅したと思われていた種の動植物が確認されているほか、東京のヒートアイランドを緩和する効果も有しているといわれています。そこは、この都市に生きる、人間だけではない、すべての生命の源泉のような地といえるのではないでしょうか。
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